設立趣意書

杉並の冒険遊び場(プレーパーク)は、平成12(2000)年に杉並冒険遊び場実行委員会という任意団体を発足し、開始しました。また平成19(2007)年には杉並区内の2カ所の公園で活動をしていたメンバー同士が合流し、「杉並冒険遊びの会」へと拡大しました。

当時の公園は、「声を上げて遊んではいけない」「木登りをすると怒られる」「ボールを投げてはいけない」など、禁止事項ばかりが多く、子供が遊びたいように遊ぶことができない場所となっていました。しかし、世田谷区の公園で行われていたプレーパークは、これまでの遊びや公園の概念を変えるほどに強烈なものでした。泥の中に寝そべる子供、枝に火をつけて走り回る子供など、これまでの公園での遊びでは考えられないことばかりでした。

そうした体験を元に、プレーパークの自由な遊びの必要性を実感し、地元杉並区にも、プレーパークを作りたい、そして子供を遊ばせたいという親や大人たちが集まり、杉並区にプレーリーダーを配置した常設の冒険遊び場(プレーパーク)作りを行ってきました。
私たちの活動の目的は、遊びの中で、子供たちが、健康で、豊かな心を持った人間に成長するために、
・子供自身の発想を大切にして、遊びを自分で作る喜びと責任を体験する。
・異年齢の子供同士や大人と触れ合いながら、仲間づくりの楽しさを体験する。
・身近な地域の自然と触れ合いながら、人間も自然の一部であるということを体験する。
・基礎的な体力をつける。
というものです。
その遊びを支えるために、以下の2点を活動の中心に据えてきました。
・子供自ら遊ぶことの出来る場所と場面を提供する。
・日常的な生活の中で、身近な外遊びが継続的に出来る場所を、責任を持って守る。

活動開始以来14年を過ぎ、会も変遷し、当初の目標も小規模ながら達成しつつあります。しかし、商業的な娯楽設備が整った遊び場は増えているのに対して、真に子供の自由を保証する居場所、あるいは子供の成長を見守る場所は、子供の世界から失われつつあります。

このことを社会的な課題として捉え、公共かつ共益としての冒険遊び場(プレーパーク)の活動と運動を継続し、推進していく役割を果たすために、特定非営利活動法人を設立することが重要との決意に至りました。

今後は、冒険遊び場(プレーパーク)の実施だけでなく、職業人としてのプレーリーダーの雇用促進、次世代のプレーリーダーや地域の支え手の育成を図ろうと考えています。

自由な遊び・仲間作り、居場所の保証をすることによって、未来をつくる子供たちが生きる喜びを感じられるように願って活動に邁進していく所存です。

 平成26(2014)年9月20日

設立代表者  東京都杉並区久我山4-31-13
鎌田 あつ子


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